世界遺産登録を目指す「平泉の文化遺産」が国際記念物遺跡会議(イコモス)から「登録延期」を勧告されたことを受け、達増知事は2日、本審査の場となる国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界遺産委員会の委員国の駐日外国公館に対し「逆転登録」に向け、協力要請を始めた。同日は仙台市の韓国総領事館を訪問した。一方、県教委は来週にもフランス・パリに出向き、文化庁などとユネスコ日本政府代表部の近藤誠一特命全権大使と協議する方針を固めた。
ユネスコ世界遺産委員会は7月2−10日にカナダ・ケベックで開かれる。本審査まで約1カ月に迫る中、岩手の「熱意」が伝わるか、正念場の活動が始まった。
達増知事は2日午後5時に仙台市青葉区の韓国総領事館に到着。ソウル出張中の李鍾七総領事に代わって対応した李聖震領事、尹喜粲領事と約15分間会談した。席上、「平泉」の韓国語版資料などを手渡し、東アジアに世界遺産が増えることの意義を説いた。
終了後、李領事は韓国総領事館内で岩手日報社の取材に応じ「(日本の外務省に当たる)外交通商部と韓国大使館(東京)へ報告する」と述べた。
その上で「個人的な感想」としながら「私も一度平泉を訪れたことがある。中尊寺や金色堂など昔の遺産が保存され、奥ゆかしく、よい所だ」と語った。
達増知事には、宮城県の伊藤克彦副知事のほか、在日本大韓民国民団(民団)の岩手、宮城両県地方本部の役員も同行。
民団岩手県地方本部の金盛義団長は「平泉が世界遺産に登録されれば、観光客も増える」と協力姿勢を強調した。
達増知事は「岩手、宮城両県の民団の皆さんが大勢応援に来てくれたこともあり、話しやすかった。(要請を)本国に伝えるというのは何よりありがたいこと。感謝している」と述べた。
知事は、世界遺産委員会の委員国21カ国のうち、19カ国の駐日外国公館を訪問し、協力要請したい考え。4日に札幌市の米国総領事館、5日には一関、奥州両市長とイスラエル、ブラジル、ペルーの各大使館(東京)を訪問する。
県教委は、ユネスコ日本政府代表部の近藤大使との協議で、委員国への説明資料などについて検討する。
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岩手日報)
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