中尊寺(岩手県平泉町)の山田俊和貫首(65)が7日、盛岡市で開かれた岩手大開学記念講演会で、7月の世界遺産登録を目指す「平泉の文化遺産」について講演した。
テーマは「平泉文化が育(はぐく)んだ浄土思想」。山田貫首は「浄土思想は万人を救うために発展した考え。現世を浄土とする努力を重ねることで、来世の極楽往生を願った」と語った。
さらに「敵味方の区別なく祭っているのは世界で中尊寺だけではないか。人は皆平等である。他を尊重し、認め合い、少しの過ちなら許し合うことを世界に伝えたい」と強調した。
市民ら約170人が聴講した。岩手大人文社会科学部2年の伊藤千明さん(19)は「高校時代に勉強した時よりも浄土思想を身近に感じた。あらためて世界遺産の価値が十分にあることが分かった」と話した。
盛岡市の主婦内田由美子さん(72)は「今こそ浄土思想が必要だと感じた。世界遺産登録によって世界に広めてほしい」と期待していた。
「平泉の文化遺産」は国際記念物遺跡会議(イコモス)から登録延期と勧告された。7月2―10日にカナダ・ケベック市で開かれる国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界遺産委員会で「逆転登録」を目指している。
(
河北新報)
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